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トレイル幅を最適化していた時に、思ったよりも広い方が良い結果になっていた。
それが起点で、SL幅も広い方が良いかもしれない?ということで、最適化に着手した。
現行のSL幅は、リスクリワード比とストップロス幅を抑える観点で、保守的な狭い値であった。
しかしながら、いくつかの敢えて広いSL幅の値で、Forward(擬似Live)GAテストを実施した。
(Forwardは、Train, Validationデータを含まない。GA:遺伝的アルゴリズム )
Forward(擬似Live)GAテストでの結果
| 項目 | 現行SL幅 | 新SL幅 |
|---|---|---|
| Trades | 695 | 559 |
| Total Pips | 2,563 | 3,238 |
| Avg Pips | 3.69 | 5.79 |
| Fitness | 97.2 | 137.0 |
利益は約26%増加。
1トレードあたりの利益は約57%向上し、総合評価であるFitnessも約40%改善した。
なお、Forward(擬似Live) GAテストの最高性能結果であり、Live(リアル運用)では、劣化がある。
どれぐらいの劣化が起こるかについては、 「Train・Forward・Liveから見えた、現実的な性能上限」 https://tsu-ji.com/dev/train-forward-live/
エントリーは一切変わっていない
今回重要なのは、モデルもEntry条件も変更していないこと。
モデル別パフォーマンスを見ると、そのことがよく分かる。
例えば上位モデルでは、
| Modelパフォーマンス | 現行SL幅 | 新SL幅 |
|---|---|---|
| A | 0.0429 | 0.0433 |
| B | 0.0416 | 0.0415 |
| C | 0.0368 | 0.0367 |
下位モデルも同様で、
| Modelパフォーマンス | 現行SL幅 | 新SL幅 |
|---|---|---|
| D | -0.0352 | -0.0352 |
各モデルのパフォーマンスは、ほぼ誤差レベルしか変化していない。
つまり、
- エントリータイミング
- モデルの予測精度
- シグナル品質
- モデルの順位
これらはほぼ同じまま。
モデルの性能が上がったわけではない。
変わったのは「途中の耐性」と「出口」
では、なぜ利益だけが大きく伸びたのか。
理由はシンプルで、ポジション保有中の挙動だけが改善したからである。
1. ノイズに耐えられるようになった
テスト結果と、ドル円推移へのEntry/Exit位置のグラフプロットを確認すると、多くのトレードが
Entry↓一時的な逆行↓反転↓TP到達という動きをしていた。
現行SL幅では
Entry↓-X pips到達
損切りとなってしまう。
モデルの予測は最初から正しかった。
途中のノイズに耐えられなかっただけだった。
2. 無駄な損切りが減った
SL幅を広げたことで、本来勝てるトレードを途中で失うケースが減った。
その結果、Tradesは
695回 → 559回
へ減少した。
一見するとトレード数が減るのは悪いように見えるが、実際は逆だった。
不要な損切りや入り直しが減り、スプレッドや取引コストも減少したことで、
1回あたりの期待値は
3.69 pips → 5.79 pips
まで改善した。
モデルの性能は最初から十分だった
モデルは最初から正しい方向を予測していた。
しかし、現行のSL幅が、保守的であり、その性能を十分に発揮させていなかった。
前提やバイアスを持ち込まず、データに基づいて機械的に探索した結果、モデル本来の予測を最後まで活かせるようになり、大きく向上した。
まとめ
今回の改善で変更したのは、モデルでも特徴量でもエントリー条件でもない。
変更したのは、Exit戦略だけ だった。
その結果、Forward(擬似Live)GAテストの最高性能としては
- Total Pips:約26%向上
- Avg Pips:約57%向上
- Fitness:約40%向上
という大幅なパフォーマンス向上が得られた。
優秀なモデルでも、Exitが悪ければ利益にならない。
逆に言えば、
Exitを最適化することで、モデル本来のポテンシャルを引き出せる。
今回の検証で分かったのは、モデルのエッジ(優位性)は最初から存在しており、それを十分に活かせていなかった要因は、SL幅というExit戦略にあったということだ。
モデルだけでなく、Exit戦略も同じくらい重要であることを改めて実感した検証となった。
SL幅の変更によって、2026/7/22以降の ライブ運用ログ の結果がどう変わるのか!?毎週末ウォッチしてね。