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ニューラルネットワークというと、何か特別な知能や、未来を見通す魔法のようなものだと思われがちだ。
しかし、少なくとも私が取り組んでいるドル円の機械学習トレードにおいては、もっとシンプルに理解できる。
すばり、
ニューラルネットワークは、与えられたデータから、それに似た条件の過去結果の平均を求めているに過ぎない。
である。
平均だ。
それって集計ですよね?
はい、集計である。
例えば、ある特徴量パターンAがあったとする。
そのパターンに似た過去の結果を集めると、
+3-1+2+4-2だったとする。
このとき平均は、
(+3 -1 +2 +4 -2) / 5 = +1.2となる。
つまり、
この特徴量パターンでは、平均すると +1.2 pips だった
ということだ。
ニューラルネットワークは、本質的にはこうした条件付き平均を学習している。
ニューラルネットワークがやっていること
ニューラルネットワークは、ざっくり言うと次のことを行っている。
- 過去データを大量に見る
- パターンごとの結果を集計する
- 似た条件同士をまとめて一般化する
- 未知データに対して期待値を出力する
つまり、
過去に似た条件では平均してどうなったか
を照会している。
大量の似た事例の集計器。
これが予測の正体である。
未来を見ていない。過去を見ている。
AIと呼ぶには盛りすぎる。
「平均」と「期待値」
トレードの世界では平均という言葉よりも、期待値という言葉がよく使われる。
しかし実態としては、
過去結果の平均から未来の平均を推定している
という話である。
平均と言っても良いし、期待値と言っても良い。
言葉が違うだけで、本質は近い。
ニューラルネットワークは何を理解しているのか
ニューラルネットワークは、
- 因果関係を理解しているわけではない
- 市場構造を理解しているわけではない
- 未来を見ているわけではない
むしろ、
過去に観測された統計的な偏り
を見つけているだけである。
そして、
その偏りが未来でも続くだろう
という仮定の上で予測を行っている。
予測というより統計的再現性への賭け
機械学習による予測は、
「未来を当てている」
というより、
「過去の統計的偏りが未来でも再現される」
ことに賭けている。
と言った方が実態に近い。
過去に平均 +1.2 pips の優位性があったなら、
未来でも平均 +1.2 pips に近い結果になることを期待している。
それだけである。
ドル円予測に当てはめると
ドル円のある局面で、
- ボラティリティ
- 価格位置
- 時間帯
- 各種テクニカル特徴量
などから特徴量を作る。
そして過去を振り返り、
この条件に似ているとき、その後の結果は平均してどうだったか
を集計する。
平均がプラスなら買い。
平均がマイナスなら売り。
極端に言えば、それだけである。
なぜ当たるのか
市場に再現性のある偏りが存在するなら、
その偏りは未来にも現れる可能性がある。
ニューラルネットワークは、その偏りを抽出する。
だから一定の確率で当たる。
なぜ外れるのか
一方で、金融市場は非常にノイジーである。
全く同じ局面は二度と来ない。一品ものの集合だ。
また、
- 偶然の偏り
- 市場環境の変化
- ボラティリティの変化
- 参加者の変化
によって、過去の優位性は簡単に崩れる。
時間で、変化する。
そのため、どれほど優れたモデルであっても、予測は外れる。
まとめ
ニューラルネットワークとは、未来を理解する装置ではない。
過去データの中から、似た条件における平均的な結果を学習し、その統計的偏りが未来でも続くと仮定して予測する装置である。
少なくとも、機械学習によるドル円予測を理解する上では、この認識で十分だと思う。