skip to content

ニューラルネットワークをこう理解すれば良い

/ 6 min read

Table of Contents

ニューラルネットワークというと、何か特別な知能や、未来を見通す魔法のようなものだと思われがちだ。

しかし、少なくとも私が取り組んでいるドル円の機械学習トレードにおいては、もっとシンプルに理解できる。

すばり、

ニューラルネットワークは、与えられたデータから、それに似た条件の過去結果の平均を求めているに過ぎない。

である。

平均だ。

それって集計ですよね?

はい、集計である。

Neural Network

例えば、ある特徴量パターンAがあったとする。

そのパターンに似た過去の結果を集めると、

+3
-1
+2
+4
-2

だったとする。

このとき平均は、

(+3 -1 +2 +4 -2) / 5 = +1.2

となる。

つまり、

この特徴量パターンでは、平均すると +1.2 pips だった

ということだ。

ニューラルネットワークは、本質的にはこうした条件付き平均を学習している。

ニューラルネットワークがやっていること

ニューラルネットワークは、ざっくり言うと次のことを行っている。

  1. 過去データを大量に見る
  2. パターンごとの結果を集計する
  3. 似た条件同士をまとめて一般化する
  4. 未知データに対して期待値を出力する

つまり、

過去に似た条件では平均してどうなったか

を照会している。

大量の似た事例の集計器。

これが予測の正体である。

未来を見ていない。過去を見ている。

AIと呼ぶには盛りすぎる。

「平均」と「期待値」

トレードの世界では平均という言葉よりも、期待値という言葉がよく使われる。

しかし実態としては、

過去結果の平均から未来の平均を推定している

という話である。

平均と言っても良いし、期待値と言っても良い。

言葉が違うだけで、本質は近い。

ニューラルネットワークは何を理解しているのか

ニューラルネットワークは、

  • 因果関係を理解しているわけではない
  • 市場構造を理解しているわけではない
  • 未来を見ているわけではない

むしろ、

過去に観測された統計的な偏り

を見つけているだけである。

そして、

その偏りが未来でも続くだろう

という仮定の上で予測を行っている。

予測というより統計的再現性への賭け

機械学習による予測は、

「未来を当てている」

というより、

「過去の統計的偏りが未来でも再現される」

ことに賭けている。

と言った方が実態に近い。

過去に平均 +1.2 pips の優位性があったなら、

未来でも平均 +1.2 pips に近い結果になることを期待している。

それだけである。

ドル円予測に当てはめると

ドル円のある局面で、

  • ボラティリティ
  • 価格位置
  • 時間帯
  • 各種テクニカル特徴量

などから特徴量を作る。

そして過去を振り返り、

この条件に似ているとき、その後の結果は平均してどうだったか

を集計する。

平均がプラスなら買い。

平均がマイナスなら売り。

極端に言えば、それだけである。

なぜ当たるのか

市場に再現性のある偏りが存在するなら、

その偏りは未来にも現れる可能性がある。

ニューラルネットワークは、その偏りを抽出する。

だから一定の確率で当たる。

なぜ外れるのか

一方で、金融市場は非常にノイジーである。

全く同じ局面は二度と来ない。一品ものの集合だ。

また、

  • 偶然の偏り
  • 市場環境の変化
  • ボラティリティの変化
  • 参加者の変化

によって、過去の優位性は簡単に崩れる。

時間で、変化する。

そのため、どれほど優れたモデルであっても、予測は外れる。

まとめ

ニューラルネットワークとは、未来を理解する装置ではない。

過去データの中から、似た条件における平均的な結果を学習し、その統計的偏りが未来でも続くと仮定して予測する装置である。

少なくとも、機械学習によるドル円予測を理解する上では、この認識で十分だと思う。